東山旧岸邸ととらや工房では、11月29日(火)に、
昨年に引き続き伝統芸能の講座を開催しました。
今年は、ユネスコ無形文化遺産に登録されている文楽の人形遣いに
スポットを当てた講座を開催しました。
東山旧岸邸の居間で文楽についての解説や実演を鑑賞した後、
とらや工房にて当日限定の特製菓子をお召し上がりいただき、
文楽の世界をお楽しみいただくイベントです。
また、今回は休館日の開催とし、静かな空間の中で文楽を
身近に感じていただくよう設定いたしました。
■東山旧岸邸
東山旧岸邸では、人形遣いの吉田一輔氏を講師に迎え、
文楽について人形を動かしながら解説と実演を行いました。
人形を動かす際は、主遣いの吉田一輔氏が先導し、左手遣いの吉田簑太郎氏、
足遣いの吉田簑悠氏の3人で1体の人形を操ります。3人の動きを合わせることで
感情の表現をすることについて解説をしていただきました。
講座の後半には、実際に音を流して文楽の一場面の実演をしていただき、
最後に質疑応答の時間を設けました。
また、お客様の中から3名の方に人形を動かしていただく体験では、
人形の右手と左手を合わせる等、基本的な動作に苦戦されており、
参加者の皆さまは、3人の息を合わせることの難しさを感じていたようでした。
■とらや工房
とらや工房では、当日限定の和菓子をお召し上がりいただきました。
お菓子は、外はこなし、中はこし餡でできています。文楽の人形の着物を
表現したもので、着物の柄として梅の模様が入った華やかな和菓子となりました。
また、吉田一輔氏より、文楽の舞台についての説明の後、仮名手本忠臣蔵「裏門の段」
の舞台映像を上映し、お菓子と一緒にお楽しみいただきました。
休館日の静かな空間の中、邸内の居間を舞台に、人形遣いの巧みな技術と
人形の繊細な表現を間近で見ることができ、「楽しかった」というご感想を
多くいただきました。
ご参加の皆さま、どうもありがとうございました。